スピードを上げるにはスピード練習が1番なのか!?

マラソンの記録向上に欠かせない練習のひとつがスピード練習。

みなさんの中にも、定期的にスピード練習を取り入れている人もいると思います。400mや1000mのインターバル、レペテーションなどいろんな練習があります。そして、jogやペース走と違って、キツイし1人だと心が折れそうになるし大変な練習ですよね。

それでも、マラソン本番で目標タイムでのペースで余裕をもって走るためには大事な練習になります。

しかし、ひとつ疑問に思うことが。

そもそも、ランニング・マラソンにおける「スピードがあがる」とは何を意味するのか。

マラソンに必要な要素は「最大酸素摂取量」「LT値」「ランニングエコノミー」の3つである(マラソンが速くなる3つの要素とは参照)が、これらから「スピードがあがる」とは「LT値」と「ランニングエコノミー」の2つの要素が大事になるのではないか。

そんな「スピード」を上げるための練習方法について、書いていきたいと思います。

スピードがあがるとは

「スピードがあがる」ことについて、「LT値」と「ランニングエコノミー」の視点から考えていきたいと思います。

まず「LT値」から考えると、「LT値」は有酸素運動から無酸素運動に変わるポイントの速度・強度のことなので、この速度・強度でどれくらい走れるかになります。このことから、例えば「LT値」が1km4分のスピードの人が1km3分50秒にあがると、「スピード」があがったということになります。

つまり、「LT値」での余裕度が上がることが、スピードが上がることになるのではないか。

 

そして、次に「ランニングエコノミー」の視点から考えると、「ランニングエコノミー」は同じ速度をいかに少ないエネルギーで走れるかということでした。同じ1km4分のスピードで走っていても、1か月前より楽に走れた(主観的な運動強度、心拍数等で判断)ということになればこれも「スピードがあがる」ということになります。

以上のことから、「スピードをあげる」ということを考えるとき、「LT値」と「ランニングエコノミー」の2つの視点から練習メニューを組んでみてはいかがでしょうか。

 

スピードをあげるための練習とは

「スピードをあげる」ための要素については、先ほど2つあげました。では、この2つを踏まえて、どうやってスピードをあげるか、その練習方法についてあげていきます。

最大酸素摂取量を増やす

簡単にいうと走り込みです。たくさん走って月間走行距離を稼ぎましょう。でも、スピードを上げるのに月間走行距離を伸ばす?と疑問に思られた人もいるかもしれませんが、月間走行距離を伸ばすことが最大酸素摂取量を伸ばすことにつながります。それがLT値の底上げになり、それが「スピードをあげる」ことに繋がります。

最大酸素摂取量付近のスピードで走る

いわゆるスピード練習のことで、インターバルトレーニングやレペテーショントレーニングのことですが、ポイントは最大酸素摂取量付近の強度で行うことがポイントです。無酸素下で走るトレーニングを繰り返す練習でLT値の向上になり「スピードをあげる」ことに繋がります。

筋トレをする

筋力トレーニングといってもいろんな種類がありますが、はランニングエコノミーの向上に大事なトレーニングは「ウェイトトレーニング」「プライオメトリックトレーニング」が特に効果があると言われています。

ウェイトトレーニングについては、軽い負荷より重い負荷で行うほうが効果的と言われているので、ジムに通っている人など環境が整っていないと難しいです。もし、できる環境がある場合、スクワットやレッグプレスなど膝まわりの筋肉を鍛える種目を5回前後なんとか上げれる重さ(70~90%1RM)で3~5セット実施してみてください。

プライオメトリックトレーニングについては、筋肉を伸ばした後に縮める動きをして、より大きな力を発揮するトレーニングのことです。ジャンプ系トレーニングが代表的で、ボックスジャンプや連続ジャンプなどがあげられます。気軽にできる方法として、身近な場所で30㎝程度の段差を利用しての連続ジャンプや縄跳びを実施してみてください。

まとめ

「スピードをあげる」ことを考えたとき、まず頭に浮かんでくるのは走るスピード練習という人がほとんどでないでしょうか。

走ってスピードをあげる時は月間走行距離を増やすことを意識すること、最大酸素摂取量付近の強度でのスピード練習のこの2つを意識してみましょう。

そして、もうひとつ大事なのは筋トレです。市民ランナーの多くは走るトレーニングばかりになっている人が多いと思いますが、思い切って週に1回は筋トレに時間を費やしてみてはいかがでしょうか。

特に、走るトレーニングばかりしていてなかなか記録の向上に繋がらない人は、是非筋トレを取り入れることをおすすめします。